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2008年6月22日 (日)

比叡山延暦寺

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先日、梅雨の合間をぬって、比叡山延暦寺を訪ねてきました

延暦寺は数あるお寺の中でも、私の好きなお寺のひとつです

延暦寺は、京都の有名なお寺とはまた違った雰囲気を漂わせているお寺です

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延暦寺との出会いはもう10年程前に遡ります

まだ私が、寺社や仏像にほとんど興味を持っていなかった頃です 京都に一泊し、翌日帰り道に大原の方から滋賀県へぬけようとしていました

道中「奥比叡ドライブウェイ」という看板が目に入って、ここを通っていこうということになりました

ドライブウェイを走る途中で延暦寺を見つけたのです

恥ずかしい話ですが、全くの偶然でした

比叡山延暦寺はもちろん名前は知っていましたが、奥比叡ドライブウェイの途中にあるとは知りませんでした

延暦寺に入って行くと、本当に山中の寺という感じでした

その延暦寺の総本堂でもある、根本中堂を拝観し終わって外に出ようとした時、突然の夕立に襲われました

あまりの雨脚に根本中堂の入口のあたりで雨宿りをしていました

まさに驟雨で、一時激しく降ったもののさっと降り止みました

そして、雲の切れ間から日の光が差し込んできました

その光がとても美しくて、その時隣にいた息子と思わず顔を見合わせました

雨に洗われた青葉がキラキラ光り、ちょっと感動すら覚えました

その時にふと浮かんできたのが「あらたふと青葉若葉の日の光」 有名な芭蕉の「奥の細道 日光」で詠まれた句です

芭蕉が日光で見た光景も、こんな様子ではなかったのかしらと思ってしまいました

その夕立がなかったとしても延暦寺は心に残る寺になっていたかもしれませんが、夕立後の差し込んだ日の光は、私に特別に印象深さを与えてくれました

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延暦寺を訪れるのはそれ以後4回目になります

今回ははじめて国宝殿にも入り、重要文化財級の仏像や仏画も見学してきました

でも、やはり延暦寺の魅力は「根本中堂」にあります 現在の根本中堂は1642年に復興されたものですが、創建にまで遡れば開祖である伝教大師、最澄が自ら刻んだ薬師如来仏を安置して比叡山寺としたのは788年のことです

根本中堂は、入母屋造りの建築で中堂の前庭を回廊がコの字形に取り囲んでいます

そして、中堂の中に須弥壇である内陣と参拝者が拝む外陣をあわせ持っているのが大きな特徴です

私たち参拝者は外陣より内陣を拝観するのですが、内陣は下が石畳で、拝観する外陣よりも3m程も低くなっています

内陣全体は薄暗くなっており、それがより厳かさを増しています

中央の大厨子には秘仏の薬師如来がまつられており、その前には開祖以来の「不滅の法灯」が1200年の時を注がれ注がれて輝いています

その内陣に神秘的な厳かさを感じるのです

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はじめに、京都の有名なお寺と違った雰囲気を持っていると書きましたが、それは根本中堂の荘厳さと関係しているように思います

確かに京都のお寺は庭や建物が美しかったり、その静けさに魅力があるのですが、荘厳さという点においては格段の違いがあるように感じるのです

延暦寺というより、比叡山全体に修行を重ねる宗教の原点があるような気がします

たくさんの名僧がこの山で修行を積み、各宗派の開祖となったのも頷ける気がします

私自身はどちらかと言えば無宗教ですが、延暦寺の持つ厳かさに触れて、ちょっと清浄な気分になることのできた、延暦寺の旅でした


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雨に霞んで見える琵琶湖です・・・




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滋賀」カテゴリの記事

コメント

延暦寺ですね~
ボクはまだ行ったことがありませんが
壮厳なお寺ですね・・・修行のお山なんでしょう。

奈良や京都とは違ったお寺です~
ボクの義弟は真言宗の僧侶ですが・・・
壮厳さが少し違いますね。

比叡山から見る琵琶湖のなんと・・・
奥ゆかしくって~素晴らしいことでしょう
素敵な風景です。。。

投稿: ヒロぴょん | 2008年6月22日 (日) 21時05分

奥比叡ドライブウェイは走ったことがあるのに
延暦寺は行ってないような・・・
写真を見て行きたくなりました。
今「座禅ひとすじ」と言う本を読んでいます。
そして仕事の帰りに福井県の永平寺にこの間
寄って来ました。
偶然ですが行動パターンが似てますね(^o^)丿

投稿: きなこ | 2008年6月22日 (日) 21時13分

dogもやっと落ち着き加減でほっ~
延暦寺、中学の修学旅行で行きました。
その後京都に住むと、比叡山が見えるんですよね
頂上にフラワーガーデンがあって、いい景色ですよね
車だと、京都、滋賀を行ったり来たり<カーナビが~
随分広いんですよね、ここの敷地
途中にここ出身のお坊さんが書いてあって
びっくりするような、人ばかりですよね。
でも、暗くて、仏像が見えなかったのが思いでですかねぇ
何年か前の印象ですが。
いつもきれいな写真、感謝です。。。

投稿: 夢見る夢子 | 2008年6月23日 (月) 14時26分

ヒロぴょんさん

延暦寺は敷地が広大で、京都や奈良の有名なお寺ほど、訪れる人も多くないのもあるのでしょうが、紅葉の頃に行っても駐車場は一杯なのに、そんなに人の多さを感じません、だから余計に荘厳さを感じるのかもしれません

琵琶湖はどの季節でも、どこから眺めても絵になります^^

コメントありがとうございましたhappy01

投稿: vanilla | 2008年6月23日 (月) 15時00分

きなこさん

こんにちは~^^

きなこさんが延暦寺に行ったことがないなんて・・・意外です
今度是非行ってみてください
夏はちょっと涼しいし、秋の紅葉は穴場じゃないかと思います
2年前に行った時、ちょっと紅葉のピークは過ぎていたのですが(まだまだ十分綺麗でしたよ^^)ドライブウェーはずっと紅葉が続いていてとっても綺麗だったし、渋滞もなかったし^^
もちろん延暦寺も秋の雰囲気で素敵でした

永平寺には何年か前に行きましたが、永平寺も修行の寺という感じで、延暦寺と雰囲気がちょっと似てるなと思います
今度永平寺の話ゆっくり聞かせてくださいねnotes

投稿: vanilla | 2008年6月23日 (月) 15時33分

夢見る夢子さん

dogよかったですね!^^

京都に住んでいらしたから、比叡山は親しみのある山でしょうね
頂上は、先日初めて行きました
あまりお天気がよくなかったので、フラワーガーデンには入りませんでした
琵琶湖の写真は頂上から撮ったものです

本当にびっくりするような人物が延暦寺で修行していますよね
聖徳太子もその一人だと、絵がありましたね^^

投稿: vanilla | 2008年6月23日 (月) 15時52分

比叡山延暦寺と云えば仏教の総合大学。そんなイメージですね。
今日の仏教の祖。法然・親鸞・道元・日蓮と豪華顔ぶれが凄いですね
古式な神社仏閣を訪ねると、心を魅了する何かがあるように感じますね
静寂さと荘厳の狭間には魔を寄せ付けない神の世界があるのでしょう

比叡山と云えば真っ先に織田信長を思い起こすのですが
散文から得るvanillaさんの心地よい文章に思いは飛び出し
遠くは天台宗の末寺、中尊寺の本堂では木漏れ日を受けて無心に法華経を
読経する義経を思い馳せます・・・なんて思っちゃいましたが

> 「あらたふと青葉若葉の日の光」
やはり、日本の美は凛とした四季の織り成す自然を得ることなんだなと。

四国遍路の旅も終生の夢のひとつですから比叡山・高野山と夢が多すぎて
来世になりそうです。

投稿: 月の砂漠 | 2008年6月23日 (月) 18時13分

月の砂漠さん

比叡山は、日本仏教の母なる山とも呼ばれているんですよ
それだけ各宗派に分かれたものの、その源というところでしょうか
月の砂漠さんの仏教の総合大学というのも現代的で面白い表現ですね^^

源義経が法華経を中尊寺で読んでいたとは知りませんでした
兄頼朝に追討され東北の地で死を迎えた義経はさぞかし無念だったでしょうね
夏草や兵どもが夢の跡・・・義経終焉の地を訪れた芭蕉の感慨もひとしおだったと思います

投稿: vanilla | 2008年6月23日 (月) 22時15分

比叡山ですか・・・
いつかゆっくり行って見たい所です。
京都ほど人も多くなさそうですね。
しーずかで厳かな所に行きたいです。

投稿: メグロ腹蔵37号 | 2008年6月23日 (月) 22時47分

延暦寺について詳しい知識は全くありません。私にとっては法然の学んだところということが一番重要です。学問の中心という意味では今の東大のように俊英の集うところで、「知恵第一の法然坊」と言われていたからでしょうか、いつのころからか、天才というと、モーツァルトと法然が浮かんでくるようになっていました。

最近は、日本最高の実践思想家なのではないかとも思い始めています。自己救済は他者全人類救済が無ければありえないとして、究極の「選択」をします。浄土三部教の選択だけでなく、その実践のため、世間的地位、名誉、叡山をも捨てて、大衆の中へはいっていく。彼がいなければ、親鸞、道元、日蓮の思想、実践も生まれなかったことでしょう。

このような錚々たる方々が学んだ空気が、建物は変わっても、根本中堂には漂っているのでしょうね。vanilla さんも同じ空気を吸って、また賢くなったんじゃないですか?

投稿: joy | 2008年6月24日 (火) 11時43分

> 義経終焉の地を訪れた芭蕉の感慨もひとしおだったと思います

木曽義仲を終生愛し続けた芭蕉にしてみれば、義経は仇敵とも云えるのに
「夏草や兵どもが夢の跡」なんて、人の世の哀れと儚さが去来したでしょうね
これもまた、諸行無常ですね。

投稿: 月の砂漠 | 2008年6月24日 (火) 19時47分

メグロ腹蔵37号

日焼けしましたか?happy02
はい・・・いつかゆっくり行ってみてください
ひろ~いので、いつの季節でも、人でごった返すことはないと思います

ただ、奥比叡ドライブウェイの通行料が高いです!weep

投稿: vanilla | 2008年6月25日 (水) 09時34分

joyさん

私は、法然について何も知識がありません
それで、ちょっと調べていましたら
法然が9歳の時、家が夜襲に合い父の時国が不意討ちに倒れた時、遺言で
「恨みをはらすのに恨みをもってするなら ば、人の世に恨みのなくなるときはない。恨みを超えた広い心を持って、すべての人が救われる仏の道を求めよ」
と残したとありました
父親もまた、すばらしい人であったのですね 此の親にしてこの子あり、父から受け継いだものも大きいのでしょうか?

>延暦寺について詳しい知識は全くありません。
では、延暦寺で教えていただいたことを二つ
内陣が拝観する外陣よりも3m程も低くなっているのは、参拝者が外陣より内陣を拝観する時、安置されている本尊薬師如来とちょうど顔が同じ高さにくるように、薬師如来を見上げるのではなく向き合った形で祈ることができるように配慮されているそうです
それに、延暦寺は京都御所の鬼門(北東)を守護する寺としての役割持っているので、薬師如来の安置されている後ろの壁を突き進んで行くと真直ぐに、京都御所に行き当たるそうです

モーツアルトの話、また聞かせてください^^

投稿: vanilla | 2008年6月25日 (水) 09時44分

月の砂漠さん

>木曽義仲を終生愛し続けた芭蕉
芭蕉は義仲を、純真な心の持ち主であると高く評価していたのですね・・・
今は隣同士でお墓に入って、何を話しているのでしょうね・・・

投稿: vanilla | 2008年6月25日 (水) 09時47分

なんともたくましいといいますか、荘厳さを感じます。

ここで大勢の僧侶が惨殺れたのですか?霊が彷徨ってるんじ

ゃあないのですか?

vanillさんお払いをしていただかんといけんのじゃなかですか?

投稿: カバディーtakennaka | 2008年6月25日 (水) 19時05分

カバディーさん

こんばんは^^

>ここで大勢の僧侶が惨殺れたのですか?霊が彷徨ってるんじゃあないのですか?
延暦寺の焼き討ちの時のことですね
延暦寺にはそうそうたるお坊さんがいらっしゃるので、
霊はいないんじゃないかと思います^^

投稿: vanilla | 2008年6月26日 (木) 19時31分

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