書籍・雑誌

2007年10月 5日 (金)

犬と私の10の約束

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10月に入って急に秋らしくなりましたね。

残暑が厳しかったので、この頃のひんやりとした空気に触れると、よけいに秋の涼しさを感じてしまいます。

それに、秋になった途端、夕暮れの訪れが格段と早くなるのには驚かされます。「秋のつるべ落とし」とは本当にうまい表現ですね。


さて、秋の夜長。本でも読んでゆっくりと過ごしてみたいですね。

私が最近読んだ本で一番気に入ったのが、「犬と私の10の約束」(文藝春秋)です。

作者は、川口晴さんです。

犬を描いた本って結構ヒットしますよね。

犬好きの人が多いからでしょうか? 私も犬が大好きで、家でもチワワを一匹飼っていますが、どちらかというと、犬を描いた本はあまり読みませんでした。

それなのに、この本はいっきに読んでしまいました。

書き出しがとってもステキなものだったからです。


話の始まりは犬ではなくお母さんの話からでした。

冒頭の一行目は〝私は泣くということができない〟というとても興味を引く書き出しでした。

何故私が泣いたことがないのかというと、泣きそうになると、決まって母が〝その顔大好き。なんでそんなに可愛いの―――〟と私を抱きしめるから。そのおかげで、涙も引っ込み、22歳になるまで一度も泣いたことがなかった・・・というエピソードで始まるのです。

その書き出しに続いて「私の母」の変わり者のようすが、次々と描かれます。

スリッパとモップを合体させたモッパという商品をはいてスケートするような動きで床掃除をしたり、野菜を買いすぎてダメにして、その腐ったピーマンを手に〝庭に植えたら生るかしら?〟と真顔でいう「私の母」の姿が描かれます。そんな母のステキなエピソードに魅かれてすっと本の中に入っていきました。


主人公は「ソックス」という名の犬なのですが、私はこの母がすっかり気に入ってしまいました。

題名の「犬と私の10の約束」は、その母が犬に成り代わって私と交わした約束のことなのです。

後は是非読んでみてください。

ステキなお母さんが遺していった犬「ソックス」と私の本当に心温まるお話です。




初めに書きましたが、私の家でもミルクというチワワを飼って三年目が過ぎました。

私といる時間が一番多いのに夫や息子達によくなついていて私のことは、まるで友達か、それ以下のように思っている、可愛いけれど、ちょっと憎たらしい愛犬です。


さて、本の題名になっている10の約束とは


① 私と気長につきあってください。

② 私を信じてください。それだけで私は幸せです。

③ 私にも心があることを忘れないでください。

④ 言うことをきかないときは理由があります。

⑤ 私にたくさん話しかけてください。人のことばは話せないけど、わかっています。

⑥ 私をたたかないで、本気になったら私の方が強いことを忘れないで。

⑦ 私が年を取っても仲良くしてください。

⑧ 私は十年くらいしか生きられません。だからできるだけ私と一緒にいてください。

⑨ あなたには学校もあるし友だちもいます。でもわたしにはあなたしかいません。

⑩ 私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。

  どうか覚えていてください、

  私がずっとあなたを愛していたことを。




この10の約束を読んでみて、ちょっと小憎らしいうちのミルクとの時間を、もっと大切に過ごそうと思ったのでした。

(その愛犬、ミルクについては、また別の機会に・・・。)




秋の夜長にお勧めの一作です。

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